深夜三時。 一冊の小説を読み終え、パソコンの電源を入れる。
我が家の古びたノート型は、起動時間が長く、胡乱な時を過ごす。
そんな中、チ・チ・チ…と八回だけ、時計の針が動く音がした。
部屋の時計は携帯電話を除くと全て壊れており、秒針の音が
する余地などは一切ない。
何気なく壊れた壁掛け時計の放置された方を向いて見ると、耳に
は針の音の残響が感じられた。
何気ない不思議な現象。 誰かが同じ部屋にいたとしても、自分
だけしか感じなかったであろう、あったのかなかったのかも知れず、
しかしあった事だとしても、他の誰とも共有出来なかっただろう感覚。
そしてその時の気分。
日記を書いていると、書ける事と書けない事がだいたい分かって
くる。
書こうと思った瞬間に筆が止まる時と、逆にスラスラとなんの停滞
もなく進む場合とにはっきり別れるから。
書けない理由は最初に書いたような、自分のみの感覚を、人に伝え
たいと思っても伝える為の技量のなさや、感じた事がその時のみに
しか感じられないものだった為、書こうとすると自分でもどう思っていた
のか分からなくなるからと、これもまた二つに理由が別れる。
前者も後者も書こうとした瞬間に筆が止まるという事については同じ
事ではあるけれど、どうしようも無い事に、どちらの場合も自分の文章力
によって補える系統のもの。 しかしそれが無い。
どうしようも無い技量不足を小手先の、言い回しなどでメッキして、
なんとか見せられるものにしているものの、やはり小技は在庫と新鮮さ
が極端に消耗しやすい。
どうしたものかと考えながら今日も書く事を探す。
毎日書く事を第一
の目標としているから。 しかし、見つけられても書けない。
書けても
面白くない。 飲みこみ合う二匹の蛇のようだ。
飲み込み終わった後、残っているのは何なのだろう。
もしくは何も
無くなってしまうのだろうか。
継続のみに力を消費している気もし、
これについては気分が悪い。
サイト自体は笑いだけれど、過去のものを見ると、一応の上達は自分
でも見られる。 それがこれからもあるかもしれないから続ける。
特に実社会で役に立っているわけでもないけれど、それだけでいいか。
昨日は一部の暴走が見られ、残念。 これからはここだけに閉じ篭って
いくとしよう。 あそこは居心地良かったのにな。
さしあたって、明日は何を書こうか。
こういった事を書くのは初めてだけれども、思索系サイトの管理人さんは、
よくこんな事を毎回書くものだと感心。
気分が暗くならないのか。
では更新出来ればまた明日。
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